ヘルシーミート「鹿肉」(Venison・ヴェニスン)

鹿肉・その優れた特徴

驚異の栄養と効能
鹿肉100gあたりのたんぱく質は約24g(牛肩ロースは13.8g)と高たんぱく。その一方で、カロリーは100gあたり約119kcal(牛肩ロースは380kcal)と超低カロリー! 脂質は4.0g(牛肉の約10分の1)、コレステロールも59mg(牛肉の3分の2)と少なく、かつてボクサーの減量に使われ、今ではアスリート食と呼ばれるくらい、ヘルシーなお肉です。
また、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、カリウム、鉄、亜鉛や、ダイエット効果があると言われるL-カルニチンやリノール酸が豊富に含まれています。

L-カルニチン
筋肉内の脂肪酸代謝(脂肪の燃焼)によるエネルギー産生に必要不可欠な物質。ダイエットや運動時の持久能力増大など運動能力を向上する作用があるのではないかと考えられ、また循環器系の効果も期待されています。加齢ととも体内での合成量が減ってくることが知られています。

女性にうれしい栄養素
現代女性に多いのが貧血。妊娠・出産という大切な時期を持つ成人女性の鉄分摂取推奨量は、一日あたり10.5~16.0mg(成人男性は7.5g)ですが、令和元年の国民健康・栄養調査によるとその摂取量は平均6.2mgで、大幅に不足しています。
鹿肉には、この女性にとって重要な鉄分が、100gあたり3.9mg含まれており、これは牛肉の0.7mgを大幅に上回っています。また、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わり、成長促進・皮膚や粘膜の保護といった働きもあるビタミンB2も0.35mgと多く含まれています。

体にいい油とミネラルが豊富
エゴマ油・アマニ油・ココナッツオイル・アボカドオイルなど、体にいい油が注目されていますが、鹿肉にも、次のようないい油がたくさん含まれています。
【リノール酸】脂肪燃焼効果を持ち、肥満を予防・改善するダイエット効果があります。
【αリノレン酸】血圧を下げたり、アレルギー抑制効果があります。
【DHA】青魚に含まれる成分で、肉類に含まれることはまれです。脳細胞内に入り、神経細胞を活性化させ記憶力や学習能力を向上させる、いわゆる「頭をよくする」成分です。
【EPA】血液を健康に保ち、血栓ができにくくしたり、高脂血症を予防し、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防するという働きがあります。いわゆる「血液サラサラ効果」のある成分です。

食物アレルギーになりにくいタンパク質
鹿肉は食物アレルギーの原因になりにくい消化の良いタンパク質です。


主要食肉との成分比較表

(出典 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」)

100g当りの
成分比較
鹿肉

ロース

猪肉 羊肉(ラム)
ロース
馬肉 牛肉
肩ロース
豚肉
肩ロース
鶏肉
ささみ
カロリー(kcal) 119 249 287 110 380 237 107
たんぱく質(g) 23.9 18.8 15.6 20.1 13.8 17.1 24.6
脂質(g) 4.0 19.8 25.9 2.5 37.4 19.2 1.1
コレステロール(mg) 59 86 66 65 89 69 52
鉄(mg) 3.9 2.5 1.2 4.3 0.7 0.6 0.6
亜鉛(mg) 2.9 3.2 2.6 2.8 4.6 2.7 2.4
カリウム(mg) 390 270 250 300 210 300 280
ビタミンB2(mg) 0.35 0.29 0.16 0.24 0.17 0.23 0.12
ビタミンB6(mg) 0.60 0.35 0.23 0.02 0.18 0.28 0.66
ナイアシン(mg) 6.9 5.2 4.2 5.8 3.2 3.6 11.0

私たちが鹿肉をおいしくいただくこと、それが命をつなぎ、自然環境や私たちの暮らしを守ることにつながります

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